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契約法不明確条項解釈契約準則と関連する最高裁判例

客員弁護士 小濱意三

従来から約款の解釈に当たって依るべきとされていた準則として,「疑わしきは,約款使用者に不利に解釈するとの準則(約款文言に複数の解釈可能性が残るために約款の解釈について疑いがある場合には,約款を作成または使用した当事者に不利に解釈されなければならない)」との準則(以下,不明確条項解釈準則)があるとされてきたが、近時,同準則は、約款によらない契約についても射程の及ぶものであると考えられている。

本稿では,不明確条項解釈準則との関係が指摘されている3件の最高裁判例を紹介し,不明確条項解釈準則が,契約の解釈に際してどのように反映されているのかを俯瞰する。

紹介する判例は,以下の3判例である。

建物の賃借人が負担すべき補修費用の範囲に関する最高裁平成17年12月16日判決,数社を介在させて順次発注された工事の最終受注者に対する請負代金の支払時期合意の解釈に関する最高裁平成22年10月14日判決,共同企業体を請負人とする請負契約における請負人「乙」に対する公正取引委員会の排除命令等が確定した場合「乙」は注文者「甲」に約定の賠償金を支払うとの約款条項の解釈に関する最高裁平成26年12月19日判決。

(平成29年9月30日執筆)

詳細版 契約の解釈(不明確条項解釈準則)

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